本日は、受講生の方からご質問いただきました事を「解答・返答編」として公開することにいたしました。
他の受講生の皆さんにも共通するご質問と判断いたしましたので、掲載いたします。
「自分で作る”グリットシート(2点透視法版)スケール1/50タイプ”」についてです。
では、始めます・・・・・。
先ずは、平行定規板や製図板をお持ちの方はそれを使用してください。
持っていない方は、「方眼紙(5mm×5mm以下のもの)A3判」を用意してください(方眼紙の線の水平・垂直を利用します)。
A3判用紙の中央に横線を端から端まで線を引きます(赤線)。これは、「E・L(アイレベル)」になります。
「E・L(赤線)」の中央に、「基準線」を引きます。
「基準線」に「E・L」を設定します。2つの線の交点(ここが目の位置になります)から下に床のポイントを設定します。スケールの1/50をあてて、E・L=1,500を「基準線」にポイントします。
次に、天井の高さを設定します。「基準線」にスケール(1/50)をあてて、床のポイントからCH=2,500(任意設定です)の位置でポイントします。
ポイントからはみ出した線は、消しておきましょう。
「E・L」の線上に「V・P(消失点)」を設定します。基準線(=床から天井までの高さ)を「1」として、その約2、5倍の長さで交点から「V・P」をポイントします(左右両方)。
床の線を引いて床面を決めましょう。まずは、「右のV・P」と「基準線の床のポイント」を結んで、床のポイントから左に線を引きます。
次に、「左のV・P」と「基準線の床のポイント」を結んで、床のポイントから右に線を引きます。
これで、床面ができました。
今度は、天井面を決めましょう。これは、床面の決め方と同様のやり方です。
大枠の「床・壁・天井」が出来ました。
ここからが、グリット設定の書き方になります。「基準線」に床のポイントから910(任意の設計モジュール。他に、900や1,000)スケールでポイントします(1/50)。
「基準線」にポイントした「モジュールポイント」と「左のV・P」とを結んで、右に軽く線を引きます。
さあ、ここがこのグリットシート作製に於きまして重要な所です。
「基準線にとったモジュールポイントから床のポイントまでの長さ」を基準にして、先ほど軽く引いた線と右の床面の線に囲まれた「正方形」を書きます。
「正方形」の書き方は、”感覚的に正方形に見えるよう”に正方形を決めます(つまりは、「基準線の右側に縦線を引きます)。
この正方形は、2点透視法にて見え掛かり上は4辺全てがモジュールの910(任意設定)となります。これで、「基準線」から右にモジュール分(910)のグリットが右の壁面に出来る事になります。
この繰り返しによって、右の壁面にグリットを作ってゆきます。
同様にして、左の壁面にもグリットを作ってゆきます。
(軽く引いたモジュールの線は消しておきましょう。)
「正方形」の書き方がいまいち・・・・・?という方には、ひとつの方法として「透視法は手前に来るほど、間隔は徐々に広がる」という法則を使ってモジュールの縦線を少しずつ広げて設定してゆく方法もあります。
(A<B<C<D<E,といった具合です。)
床面のグリットを作ってゆきます。壁面に出来たモジュールグリットの縦線と床面の線との交点とV・Pとをそれぞれ結んで床面に線をひいてゆきます。
これで、床面のグリットが出来ました。
同様に、天井面にもグリットを作りましょう。線の引き方は、床面の時と同様です。
以上が、グリットシートの作り方となります。
「基準線」にスケールをあててポイントします「E・L」や「天井高さ」は今回1/50としましたが、1/60や1/100としますと当然ながらグリットシートが小さくなってゆきます。
その分、「基準線」から「V・P」までの距離のとり方を2,5倍ではなく3,0倍や3,5倍など長め(広め)にとることで、壁面に出来ますグリットの数が増えてゆき、大きな空間や連続した空間などが描けます。
唯一重要な事は、「正方形」を壁面に正しく描けるか、ということです。
つまりは、本講座の「第1回目講座」で練習いたします「正6面体の描き方」がしっかりとできていれば、様々なグリットシートを作ることができる、ということです。
お試しくださいませ。