前回のお話しは、「ペン」についての具体的な使用や選択の方法を書きました。
今日のお話しは、「紙」についてです。
この講座では、課題を提出していただくために、「原画を汚さないよう、仕上がりスケッチパースの”コピー”を送っていただく」というシステムをとっております。
ですから、仕上がりスケッチパースで使用する紙は、「コピー用紙」ということになります。
本講座各コースの第5回目講座では、「着彩について」の内容があり、着彩の画材は”マーカー”を使用するようになっていますため、その塗りやすさからもコピー用紙を選択しております。
この講座内容の描き方や着彩の仕方の内容で、充分お客様と打ち合わせができるものではあるのですが、少し「趣向をこらして」みたスケッチパースができないものか?と考えたことがありました。
それは、「紙の質・素材をいろいろ変えてみる」ということです。
例えば、和室のスケッチパースならば”和紙や和紙調のもの”に描く(またはコピーする)。
アクセントカラーや基調になる色の”カラーペーパー”に描く(またはコピーする)。
などといった、いわゆる設計・デザイン意図をより伝えやすくした狙いの”テクニック”です。
これは、スケッチパース自体のテクニックというよりは、「プレゼンテーションテクニック」のひとつになるでしょう。
具体的な話を詰めてゆくためのスケッチパースならば、ここまでのことは必要ありませんね。
ファーストプレゼンテーションには、とても有効なスケッチパースとなることでしょう。
紙の持つ「質感」や「素材感」そして「色」を駆使して、スケッチパースの表現世界を広げていってはいかがでしょうか?