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手描きスケッチパース講師の「ススム日記」

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「みる」こと・・・・・”観察”

ここ最近の「ススム日記」は、”感覚”についていろいろと書いてきました。

感覚って、わかっているようで何だか掴みづらい、やっぱりよくわからないものなんでしょうねえ。

さて今回は、「感覚」の他にスケッチパースを描くことにとって大切なもの・・・・・「観察」についてお話をすることにいたしましょう。

「観察」、小学生の理科の教科書からこの言葉を知ったようにも思います。
対象となる物(物体)や事(現象)を”観る”こと、そしてそのことを「文字や絵や数式などにして(置き換えて)記録し、その記録をもとに対象となった物事の「意味合い(何故そうなったのか)」を推測し、その推測から同様の実験を通して「対象となった物事の真理」を導き出す・・・・・。
面倒な言い回しとなってしまいましたが、「観察」の一連の流れとはこのようなことなのではなかろうかと思います。

私達の日々受ける情報の8~9割は、「視覚(みること)」からのものだと言われています。
つまりは、「みたもの」によってほとんどの「判断・選択・決断」をしていることになりますね。

しかしどうなんでしょうか?

皆さんもそうだと思いますが、例えばリサーチにある建物を見に行ったとしましょう。
始めは、「ほ~、なかなかいい感じではないですかあ~。」などと全体を見渡します。
そう、先ずは何と言っても「視る」ことから始まりますね。
と同時に実は、「空間感覚を”肌に感じて”いる」ことも行っているわけです。
空気感や温度・湿度やボリューム感など、”皮膚感覚”でも同時に感じているものです。

次に行う行動は、「色や素材や納まりなど」詳細を「見て」ゆきます。
その時、ついつい職業病である”癖”がでてしまいます。
”コンコンとノックするように色々なものを叩いてみる”といった行動をしてしまいます。
これは、「その素材の感じ」を音によって聞き分け、”重い/軽い・堅い/柔らかい・厚い/薄いなど”をしっかりと意識して捉えようとする行為です。
また、見知らぬものに出くわせば「手で触って」みてその感触から色々と判断してゆきます。
このことが、「見る」ということになるわけです。

こうしてみますと、単に「視る」ことから「見る」ことになるにつれ、他の感覚(触覚、聴覚、臭覚)を駆使して対象となる物事を見極めようと”自然”に行っていることに気づかれるでしょう。
そして、様々な他の要因も総動員して物事を見極め自分の感覚として会得した状態が「観る」といったことになるのかもしれません。

私も含め私達は、「視る」ことに慣れすぎていてそれで日常何も困ることはないのでしょう。

しかし、この状態は他の感覚をほとんど機能(駆使)させていない状態なのですから、得られる情報の8~9割が視覚からと言われても当然のことでしょう。
本当に「みたい」のであれば、他の感覚も意識しながら「見る」ことから始めるといいと思います。
(「香道」といった”香りをきく(観る)”ものや「きき酒」なる”味覚を通して酒を観る”もの、「風鈴や虫の音によって涼を得る」といった感覚などがありますね)

良く講座の中やこの「ススム日記」や提出課題スケッチパースのアドバイスで、「丁寧に意識してよ~く物をみて(観察して)ください」と言っております。
その真意は、このようなわけだったのです。

「え~、こんな大変なことなど出来ないなあ~。」とおっしゃる方に一言申し上げましょう。

一度は少なくとも全感覚を駆使して、よ~く”観察した”ご経験があるはずです。
それは、「恋人や結婚相手を選ぶ時」ではなかったでしょうか?

思いだしてみてください。”楽しくも苦にはならない”全感覚の使い方をしていませんでしたか?
by sketchpers | 2009-10-26 14:29