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手描きスケッチパース講師の「ススム日記」

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独自性?差別化?

今日は七夕ですね。
あいにく東日本は曇や雨模様の様子・・・。
西日本は晴れ間の予報ですので、天の川を見て彦星と織姫に想いをはせることができるかもしれませんね。

先日、ある会社のホームページを見る機会がありました。
「簡単!手書きパースの描き方」を、DVDや資料といったツールを販売している会社のホームページです。

”描き方の内容”までは見ることはできませんでしたが、そのツールを購入した素人の方が描いたというインテリアパースや外観パースが掲載されていました。
定規線での手書きパースでしたが、きちんと描けておりました。

「ほ~、なかなかいいものではないですかあ~。」と、同業者ながら素直に思いましたが、ページをズッと追っていきますといわゆる「セールストーク」があるわけです。

当然ながら、同業他社との差別を色濃く押し出さねば、ホームページをみている者へのインパクトがなく、興味をもってもらう事ができないわけですが・・・。

「この手書きパースは、独自で開発したもの」といった、玄人にとってみればちょっと耳を疑う(目を疑う)ことが書いてありました。
「それはちょっといかがなものか・・・?」、と正直そう思いました。

実際にそのツールを手にしてみたわけではないので、あまり余計なことを申し上げるのはできませんが、ホームページにのっている手書きパースを観る限りでは「?」が頭をよぎります。

ご存じの通り、2次元に立体を表現するには、現在のところ「1点透視法」「2点透視法」「3点透視法」といったこの3種類が基本であり、またこれ意外には技法としてはありません。
また「デッサン」といったものでも、やはり”透視法”の技法を自然に学んでいくことによって、デッサンがデッサンたるものになってゆきます。

この技法以外によってパースを描くことが簡単にできる、ということなのであればまさに「独自性のある技法を開発した」と胸を張って公表できるでしょうし、また同業の者としても勉強させていただきたいものです。

しかしながら、私が観た限りではホームページに掲載されている手書きパースは、透視法によって描かれているものであり、どこに独自性があるのかわかりませんでした。
透視法でラフに起こしたものからの「仕上げの描き方」のことを、いわゆる「独自性」と言っているのであれば既に多くの方々が様々な”テクニックとして”の仕上げが既に存在しているわけでありますが・・・。
これは一体どういうこと?と思いました。

”独自性”や”差別化”といいつつも、ホームページを見てゆくにつれ同業者として恥ずかしくもあり遺憾でもあり情けなくなってきました。

「独自性」や「差別化」などということは、慎重に扱わなくてはいけないものなのだと、つくづくこの件で勉強になりました。

何が独自性なのか?何によって差別となっているのか?
独自と差別は紙一重、もしくは表裏一体のものなのかもしれません。
本来あるべき姿から眺めてみて、「独自性」や「差別化」はどのように観えているのでしょうか・・・?

もう”競争”は手放す時期にきているように感じます。
そして、”共創”する時代に入ってゆくようにも思えます。
「共創時代」では、独自性や差別化といった概念は必要ないでしょう。そう思います。

いろいろと考えさせてくれた”一件”でした。
by sketchpers | 2010-07-07 13:47