今回は、「下書き」と「インキング」につてお話しいたします(プレゼンテーション用のスケッチパ―スの場合)。
先ずは「下書き」ですが、これは1点透視法(奥の壁は微妙に変形させた変則2点透視法描き)スケッチパースのものです。
”グリットシート”を下敷きに、空間描き~それぞれのアイテム描きを、任意の寸法に基づいて「下書き」をおこした状態です(私の場合は定規による鉛筆線表現)。
家具・カーテン・サッシなどの開口部や照明そして設備的なもの(SKシンク・水洗金物)と同時に、ポイントになるイス・ノートパソコン・本のレイアウトを決めています。
「奥行き感を出したい」ので、フローリングの貼り方向を手前~奥とすることで、絵全体に奥行き感がでました。
さて「インキング」です。
通常では、お打ち合わせ後の修正も考慮して「下書き」はこのまま残し、「下書き」の上にトレーシングペーパーを載せてインキング(私の場合はフリーハンド)をします。
これは、お打ち合わせ後に「ちょっとした修正はインキングしたトレーシングペーパーの方、修正部分を修正液で消してその部分を描き直す。」ということが1点。
もう1点は、「割と大きな修正では、下書きを修正・部分描き直しをしてインキング仕上げを再度行う。」といった使い方・描き方をします。
その理由は、わざわざ何度も始めから描き直すこともなく、時間短縮ができるからです。
その分、プランやデザインの検討にあてましょう!
さて、「インキング」段階では単に「下書き」をなぞるだけではなく、よりそのインテリアの具体的なもの(例えば小物・植栽・使い勝手・素材感など)を描き込んでゆきます。
「インキング」のペンは、私の場合は「一般線は0.3~0.4の太さで、素材感やフローリング・タイルのメジは0.1の太さ」で描き分けています。
また重要なことは、「下書き」ではわりと”あたり的”にラフに描いておいたものでも、「インキング」段階でしっかりと形を描き上げる(例えば、水洗金物はカタログを見ながら描く、など)ことです。
イス(ソファも)の表現は特に必要で、インテリアパースでイスがしっかりと形がとれていれば、それだけで”絵全体がパースらしく”見えるものです。
「何を提案したいのか。それを伝えるためにどのようなアングルや絵の大きさとするか。そのイメージをより具体的にするために小物などをどのようなものにするか。仕上がったものが適切に訴求されているか。」を、常に客観的に観ることが肝心です。
試してみてください。