前にもこの「ススム日記」で書いたことがありますが、「立方体”で”描く」ということがパースを描く上で大変重要なこととなります。
身の回りにある様々な「モノ(ソファ、イス、テーブル、テレビ、照明器具、洗面台、お風呂、小物、収納、インテリア空間、建物外観、など)」は、皆様々な立方体でできています。
また、いろいろな形の立方体の組み合わせ(集合体)でその形というものができています。
(例えば、直方体に円柱を付けると「カメラ」になりますね。また、大きな直方体に羊羹のような横長の直方体をくっつけると建物にバルコニーがついているように見えます。)
この「考え方(モノの観方)」が、パースを描いてゆく上ではとても大切になります。
そのための練習をするのが、通信講座では第1回目講座回(インテリア・外観、両パースコース共通講座)となります。
上の作品は、第1回目講座回の「提出課題作品(受講生作品)」です。
1点透視法及び2点透視法にて、3種類の立方体を描く練習です。
ここで大切なことは・・・・・・
①立方体を
透視法できちんと描く
②立方体同士の
位置関係を意識しながら描く
③位置関係は立方体の”
底面”をしっかりと捉えて描く
④複雑そうに見える立方体のでも補助線(点線)を入れることで
単純な立方体の組み合わせであることが
わかる→わかれば描ける
⑤立方体で囲まれた
空間感(空気感)を感じながら描く
となります。
ここを飛ばして即パースの描き方からいきなり入っても、なかなか理解度は深まりにくいものです。
目に見えているモノは、確かにソファであったりイスであったりパソコンや電話機など様々なモノがありますが、それは皆「ソファ」「イス」「パソコン」「電話機」などといった”
名前がついた立方体”である、ということを意識しますとパースがとてもわかりやすくなりモノの観方が変わってきます。
つまりは「
パースを描く目」が養われるということです。
このような「考え方」で、立方体”で”描く練習をしてゆきますと、確実にパースが描けるようになりますし、レベルアップしてゆきますとお客様の前でササッと描けるようにもなる、ということなんです。
ただ単純に手を動かしているだけでは、なかなか上達は難しいものです。
きちんとした「背景(理屈・理論)」があって、それを意識しながら身につけ技術を習得してゆくことが、「スキルアップ」となってゆくわけですね。