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手描きスケッチパース講師の「ススム日記」

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新年に向けて

新年明けましておめでとうございます。
本格的にお仕事が稼働し、重い身体も動くようになってきた頃ではないでしょうか。

今年は、東京オリンピックが開催されますね。
それに向けた様々な施設や公共建築が、軒並み竣工を迎え多くの報道等に紹介されております。

国際的イベントに伴い、インバウンドによる様々な習慣や価値観そして美意識が怒涛のように入ってきています。
いい意味でも、また残念ながら困った問題となっている意味でも、日本という国単位から日本人という個人単位に至るまで次のステージに移行するタイミングに来ている、ということと感じています。

そこで、もう一度、最近竣工した建築物を見直してみて、独断と偏見ではありますが建築業界の「世界からの随分な遅れ」を感じてなりません。

日本文化の中には、伝統的なものや革新的なもの、技術的なものやサブカルチャーといった現代的なものまで、世界に誇れるものが沢山あります。
その中で、建築業界は、特に創造的な分野に於いてはため息がでるほどに「どうにかならないものか・・・・。」といった個人的な感想があります。

かつては、例えば東京オリンピックの際の代々木競技場など、世界に誇れる建築物がありました。
今でも、その創造性は輝くものが充分にあります。

それが、現在なぜ世界と差ができるような事となってしまったのか・・・・。そう思ってやみません。

ひとつ確実な理由は、「学生がデッサンをしなくなった」ということです。
手を動かし、身体を使い、全感覚でデッサンを行わなくなった、ということです。
デッサンは実に奥が深く、単に絵を上手に描けるばかりではなく、描いている時に感じる鉛筆の芯の擦れ具合や、紙の質感を感じながら鉛筆の濃淡や筆圧の具合を調整してゆくなどといった、創造するにあたり最低限必要な素養(素材感を感じる嗅覚や皮膚感覚といったもの等)を養うことができるわけです。

この事は、このススム日記でも折に触れ常々書いてきたことです。

学生も含め建築業界を生業とする方々には、是非ともデッサンをしてほしいと思います。
デッサンでなければ、パースを描くことを通して学んで欲しいと思います。

学んだことが、まさに「自分の身になる」まで磨き、技術とし、さらに掘り下げてスキルとする。
しかしながら、こうした姿勢も時間も余裕もない、という現状が今の時代なのでしょうかねえ(ため息)。

by sketchpers | 2020-01-09 12:05