手描きスケッチパース講師の「ススム日記」

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スケッチパースで歩む道

もう5月も終わりを迎えました。
「今年は”春”があったのかな?」と思うほど、寒暖の日々が続いていますが、皆さんのご体調はいかがでしょうか?

「季節感」。
当たり前のめぐりあるものとして、私達は享受してきました。

”衣・食・住・遊”に於いて、「季節感」に対応することで日々心身の成長が促されてきたのだという一面があると思います。

しかしながら、寂しいことにこの「季節感」が薄れてきて随分の月日が経ちます。
様々な方々が、”警鐘”を鳴らしながらも「金融経済」といった人欲の力学の前では対岸の火事としてしか見えていなかったようです。

例えば住宅は、確かに住まい心地や性能など目を見張るほどの高い技術によって格段に良くなっているように思えます。
が、ここ数年前からはやはり「ん?」といった疑問が、住宅作りに対しまして起こり次第に大きく膨らみ始めています。

「そんなに気密が必要なのか?」
「そんなに断熱性能が必要なのか?」
「こんなところにまで、何故せせこましく家を建てなくてはいけないのだ?」
「またひとつ、丘がなくなり住宅が建ってしまった・・・。」
あげればきりがありません。

私自身、建築を生業にする身でありながらも相反するこうした思いがあり、矛盾を抱えながら”仕事”を納めてゆくある意味ジレンマがあることも事実です。
ましてや、「生活」という経済活動がある以上、”仕事”を納めてゆくことは必要です。

意外にもこうした意識をお持ちの方が、実は多いのではないだろうか?と、考えたりいたします。

「イチゴが好き。だから1年中食べたい。」・・・、でしたら、その都度イチゴが食べられる場所を探して、そこに行ってたべると良いのではないか。
「寒いのも暑いのもいや。1年中春のような家がいい。」・・・、でしたら日本ではなく赤道に近い所でそういった場所で暮らすと良いのではないか。
「うちの村にも、近代的な建物を建てて”東京みたい”になれないものか。」・・・、東京には東京としての、村には村としての独自の良さがあるのに、”スーツを着て農作業”をするつもりなのか?

(欲というものを否定はしませんが・・・)欲という需要に対して、常に新しい技術によって供給を叶えてきた経済活動。この進化・発展を、文明とか文化と言った時代はもう終焉を迎えていることに、うすうす皆が気付いているはずなのではないか、そう思うのです。

そして、あまりにも人間の身勝手極まりない行動のツケが、今こうして自然の猛威や動植物の反乱という形での「清算」が始まっていることにも、感覚的に肌で感じているのではないでしょうか。

こういった背景のもと、私個人といたしましては「本来の、本質に基づいたモノをお渡しできる」よう、一つの方向性としてスケッチパース講座を通してその応用によって実現できないものか、と考えています。

「本当に”それ”でよいのか?」
「本来の姿は、”それ”でよいのか?」
「本質をはずれてはいないか?」

手書きによるスケッチパースという手段によって、少しでもこうしたことに近づくことができたら、「何か」が見えてくるように感じます。

今後、作り手として今までの「清算」をしながらも、次代のための改心(改新)が求められてゆくように私には思えてなりません。

「清算と改心(改新)」を歩むのか、はたまた「これまでの延長としての進化・発展を模索する」ことにするのか。
二股の道を突きつけられているようです。

どちらを選択し歩むかは、皆さんお一人お一人の腹ひとつ・・・、といったところでしょうか。
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by sketchpers | 2010-05-31 12:52

上手くなりたい?

久しぶりに、「手書きスケッチパース」についてお話することにいたします。

テーマは、「どうしたら上手くなるのか?」です。

WEB講座の中では、”成るより慣れよ””習うより慣れよ”といった言葉で、兎に角は技術ものというものは手を動かさなくては始まらない、と言っていますね。

確かに、この事は基本中の基本、至極当然のことです。

また、「空間感覚」や「空気感(雰囲気)」を養うことが重要で、特に”正6面体がしっかりと描ける”ことがその感覚を養い・強化するということも言っています。
SF映画を観賞したりすることも、感覚を養うひとつの方法であることも、この日記の中で書きました。

「上手くスケッチパースが描ける」という意味は、絵的に上手いということではなく(まあ、それにこしたことはないのですが・・・)、”見る相手に自分の意図がきちんと伝わる表現”であるということが、この講座でいうところの”上達したスケッチパース”と言います。

多少線が稚拙であろうが、着彩が綺麗に塗れないなどといったことは、この場合は全く関係ありません。

重要なのは、「広いところは広く」、「明るいところは明るく」、「高いところは高く」という表現ができるということなんです。

これは、「皮膚感覚」のことなんですね。
何を言っているのかといいますと、肌でいつも感じていなくては養われない感覚なんです。

感覚器官の中で一番よく使っているのが「視覚」ですね。
この「視覚」によって、ほぼ様々な”判断・決定”をしていると思います。
空間感覚も、「視覚」からの情報を脳が判断し、「大きさ」「距離感」などを認識するわけですね。

しかし、これは空間として「認識する手段」の方で、”表現に至る手段(方法)”とは少し違うように私には思えます。

では、その”表現に至る手段”としての感覚とは一体何なのでしょうか?

これこそ「皮膚感覚」なんです。
いつも「視覚」でほとんどのことを判断・決定することに慣れてしまっている日常でも、実はその他にもきちんと別な感覚器官を使って総合的に判断・決定しているということなんです。

そして、この「皮膚感覚」は空間的なものに非常に敏感だということなんです。

「広々とした”解放感”」「天に昇るような”高さ”」「肩身が狭くなるような”圧迫感”」といった表現は、まさに「皮膚感覚」の表現ですね。
つまり、「皮膚感覚」としての身体は”気圧”や”風”や”流れ”や”密度”などといったものを感じて空間を認識しているということになり、この認識が空間に対する「評価やイメージ」になってゆくわけなんです。
これが、「空間の雰囲気」というものです。
(「色」につきましても、「視覚」での認識と同時に「皮膚感覚」で”色温度”として感じているのではないでしょうか。)

「描く技術(透視法)」のみを身につけたところで、それ以上でもなくそれ以下でもない絵が出来上がることでしょう。
果たしてそのような絵が、どう伝わりどう解釈されてゆくのかわかりません。

「あ~、広々として気持ちがいい~!」と思うのは、「視覚」のせいではないでしょう。
ようく”身体に耳を傾けて聞いてみて”ください。
「皮膚感覚」を養う方法です。
このことによって、「空間の雰囲気」を的確に感じ、客観的に評価・判断することができてきます。

「手を動かさなくともスケッチパースが上達する方法」のひとつが、これです。

お試しあれ。
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by sketchpers | 2010-05-26 17:25

セミナーも進化してゆきます

残念ながら、「OPEN COLLEGE」の大阪会場及び名古屋会場の開催は見送られることとなりました。
最低受講人数に達することができず、やむなき判断にてのことでした。
受講を希望されて申し込みをいただきました方々に、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
「OPEN COLLEGE」は、今回限りではございませんので次回に是非ご参加ください。

今までに、こうした”セミナー(OPEN COLLEGE)”を開催させていただき、ある意味「FACE TO FACE」での講座を私共が体験させていただていることに、ご参加いただきました受講者の皆さんに感謝いたしております。

述べ約100名近いセミナー受講者数となり、ご参加いただいております方々は全国各地からいらっしゃっております。

こうした皆さんに、「ひとつでも多く、何かを感じ何かを盗んで、会得して帰路に着き、今後のご活躍に幅広く役立てていただきたい」、その一心で講義や実習をさせていただいております。

単なる技術(描き方)を学んで終了ではなく、「もともとの在り方」といった初めにあったもの(奥にあるもの)を感じていただき、「本来の在り方」としての”物作り”を再考していただく機会になっていただけると有り難い、そういった願いがこのセミナー(OPEN COLLEGE)にはあります(少なくとも、そうした姿勢で私共は講座の黒板の前に立っております)。

また、セミナーを開催するたびに受講者の皆さんから「勉強させていただいて」おります。
そして、その事を次回のセミナーに活かしております。
従いまして、ある意味進化系(発展途上段階)のセミナーではあります。
が、内容が一歩一歩充実していっていることは確かです。

6月10日には、株式会社ナック様主催のセミナーが大阪にて予定されております。
是非ともご参加いただき、共に「刺激ある繋がり」を持ちたいと願っております。
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by sketchpers | 2010-05-22 17:43

「東京会場」は熱かった!

昨日、「手書きスケッチパース講座・OPEN COLLEGE」の東京会場が開催されました。

夏日となりました陽気にも拘わらず、熱心に会場まで足を運んでくださった参加者の皆さん、ありがとうございました。

いつもいつも思う事(感想)なのですが、参加者の皆さんの熱心さと素直さと吸収力のすばらしさには、本当に驚かされています。
午前10時からの受付に不安顔で訪れて席につくものの椅子に座っているのかいないのか・・・、何やら落ち着かないといった感じで講座が始まり、ここが恐らくは一番の不安のピークだと思われます。

「手書きスケッチパースのデモンストレーション」に触れて”何か”を感じていただき、講義の中で話すひとつひとつによって少しづつ”今まで持っていたパースへの不安感”を払拭されてゆくと、すでに落ち着きを取り戻しているといった「ゆったり感・どっしり感」が参加者の皆さんから湧き出てきます。

その後の「実践」での手書きスケッチパースを描いてゆく段階では、その「集中力」や「持続力」には本当に感服いたします。
「すごいなあ~。」「すごいものだなあ~。」と、参加者の描かれています手書きスケッチパースを見ながら昨日も同様に感心いたしておりました。

結果、参加者の皆さんはご自身なりの手書きスケッチパースを描き上げて家路につかれるわけです。

たった一日の実践型講座で、ある一定レベルのものが描けゆようになっている・・・。
これは、参加者の皆さんが持っていらっしゃる”潜在的な能力”がきちんと備わっている証拠ではないか、と考えます(講座の内容がいいから、と言いたいところなのですが、実はそうではないんですねえ~)。

恐らくは、昨日ご参加とただきました皆さんも同様、「OPEN COLLEGE」がきっかけとなって一歩一歩ご自身なりの手書きスケッチパースを歩まれることでしょう。

”成るより慣れよ”を頭の片隅に置きながら、多彩に手書きスケッチパースを活用されることを切に願っております(何だか花嫁を出す父親のような心境に近いものですねえ)。
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by sketchpers | 2010-05-18 04:57

滑り込み、セーフ!!!

ご案内いたしまーす!!!

手書きスケッチパース講座「OPEN COLLEGE」・東京会場及び名古屋会場の受講者の募集は、現在でも行っております。

「OPEN COLLEGE」の告示が少々短期間であったために、募集人員に”空き”があります(汗)。

東京会場は、5月17日の開催と日が迫っておりますが、「滑り込みセーフ」ということで、現在でも受講ご参加の募集をしております!

是非、この機会に手書きスケッチパースに触れて体感し会得してくださいませ。

会場で、皆さんにお会いできるのを楽しみにしております!!!

(追:WEB版・手書きスケッチパース講座を修了された方や現在受講されている方、そして受講登録はしたもののなかなか練習する時間がとれずに一時期ストップしていらっしゃる方。「OPEN COLLEGE」に是非ご参加ください。”何か”を必ず得ることができますよ!)
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by sketchpers | 2010-05-12 11:28

「無知の知」かな?

随分とご無沙汰しておりました。
皆さん、GWなどいかがお過ごしでしたでしょうか?

私は、4月27日~5月6日まで京都府は綾部市に行っておりました。
「移築~リフォーム」の仕事です。

元倉庫を解体し、使える躯体はなるべく活かして再生・組み立てして、「パン工房」を創るといった仕事の内容でした。
大きさは、4m×2.2mの平屋です。

実は私、少々「大工さん」の真似ごともいたしますので、ラフな設計図面に基づきまさに”現場あわせの極致”のように、その都度納め方を検討しながら、実際に「インパクトドライバー」やら「電動のこぎり」やら「ノミ・カンナ」などの道具を使って立て直してきました。

並行して隣では「パン焼き窯」が作られていました。
「パン焼き窯」の設計図も、一応私が描きましたので”トンカン・トンカン”しながらも窯作りへの対応も多少するといった次第でした。

約25年間、設計・デザインの仕事を生業としてきました私は、ここ1年くらい実際に大工道具を使って実際に自分が設計したものを現場に入り仕上げる、といったことをいくつかしてきました。

始めは、道具の名前すらわからないことも多く、ましてや使い方がわからないものもあり、また道具は知っていてもちゃんとした使い方を知らなかったりと、何とも恥ずかしいばかりの連続でした。

それが一通り過ぎますと、次には「現場の作法」といったものを勉強させていただきました。
電源の持ってきかたやコードは踏まない、脚立の置き場や道具の置き方などなど、「安全」に「効率よく」なおかつ「全体を見ること」を学びました。

そして、一番学んだことは「納め方の作り方」です。
設計者やデザイナーは、当然のことながら図面上意図する所は「納まり図」としての詳細図を描きます。しかしながら、私も含め一般論としてよく大工さんが「こんなもの、どう納めるんだい?!」とか「こんなもの、納まんないよ~・・・」とか「設計さんは、線が一本おおいんだよなあ」という言葉をよく耳にします。

設計図を持って現場に入り指示を出す、といった状態での当時の私は「何でわからないかなあ?」「図面をちゃんと見てくださいよ!」と腹の中でブツブツ思っていたものでした。

しかし、今は大工さんの言うことの意味合いがよくわかります。

実際に形にする「おもしろさ」と「難しさ」は、実際に手を動かして初めて理解できたからです。

「結局は、何も知らなかった。知っているつもりになっていた。」、これが私の反省であり今後の指針ともなりました。

スケッチパース講座で、よく私が言う「成るより慣れよ」や「先ずは手を動かしていきましょう」と皆さんにお伝えするのは、こういった背景があるからなんです。
物や事の”実”に触れなければ、”本来の形”になっていかないということなんですね。

さて、GWも終わり仕事モードにと頭が切り替わったところで、「スケッチパース講座」を通して物事の本質に少し触れてみませんか?
(※スケッチパース講座「OPEN COLLEGE」の東京会場、名古屋会場の受講募集は随時いたしております。是非、ご参加くださいませ。)
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by sketchpers | 2010-05-08 11:15